JR、大手私鉄車両動向ー10月時点の現状(東日本編)

 今回は、以前書いたJR・大手私鉄の鉄道の車両動向予想‐北海道・東日本編 - akaden101の雑記帳の「答え合わせ」をしてみようと思います。

 ※2020年10月時点の情報です。

 

JR東日本

 予想通り新車投入ペースは落ちてきております。しかしながら既存車の転配、改造の動きは予想以上に盛んです。E257系は0番台だけでなく500番台も盛んな動きを見せており、実際に2本が大宮へ転属となり、改造を受けて2500番台へ改番しました。大宮には踊り子用0番台も配属となったことから、踊り子修善寺乗り入れ用編成とみて間違いないでしょう。(伊豆箱根鉄道は6両以上乗り入れ不可な為。) さらに松本残留の0番台が何故か「わかしお」として走行している姿が目撃される等、同形式は目まぐるしい動きを見せています。松本所属の9+2両の編成を改装の上6+5両へと組み替える可能性も無いとは言えないので、特に目が離せない形式ですね。

10月14日追記:松本所属の増結用2両編成に廃車が発生したことから、9+2両の編成を6+5両へと組み替える予定はないものと推測されます。

 尚、E261系に追い出されたSV踊り子用251系は全て廃車となった模様です。かつてのような「豪華湘南ライナー」も見納めです。(先頭車だけ静態保存してくれればいいのに…)

小田急

 なんと5000系増備継続の上に、1000系8連が廃車となりました。同形式中でたった1本しかないいわば「異端車」だったのでリニューアルを見送り廃車したものと思われます。同じ理由で、おそらく次の標的は6R×2本だけの存在である8000系界磁チョッパだと推測しています。8000系の踏切事故被災車も廃車となっており、事故車や異端児達の代替として5000系増備が進められるようです。

京成

 3600系短縮化までは予想していましたが、4両での金町線運用ではなく6両化の上本線普通運用する模様です。その一方で3400形に予想より早い廃車が発生しました。車体も鋼製且つ30年近く経過している上、足回りは1970年代の初代AE型の物です。従って、あと10年以内に置き換え開始だと思っていましたが、予想より10年ほど早く置き換え開始となりました(笑)。トンネルの向こうの京急においては、1000形踏切事故被災編成が除籍されたくらいの動きしか無いようですので京成の欄にまとめておきました。

東京都交通局

 京急との兼ね合いがあることから都営5500形だけ増備継続すると予想しておりましたが、結局大江戸線用12000形も併せて増備が継続されている模様です。東京都は新型コロナウイルス対策に多額の予算投入をしていることもあり、来年度以降は増備中断も有り得ると考えられます。

 (2020年11月8日追記)去る10月29日に都営三田線に新型車両6500形を導入という公式発表がありました。13編成投入ということは前期型のみ置き換えということを意味すると思われます。前期車の中間車を後期車に組み込むことも十分あり得ますので、今後の動向に注目していきたいと思います。

都営三田線 8両編成の新型車両「6500形」を導入します | 東京都交通局

都営三田線6500形第1編成が甲種輸送される|鉄道ニュース|2020年11月1日掲載|鉄道ファン・railf.jp

東急

f:id:akaden101:20200820173237j:plain

予定通り増備中。(2018年撮影)

 2020系と3020系の増備継続は予想通りでしたが、いつの間にか5050系1本が10R化・4111Fへ改番されていました。しかし何故か既存8Rに2両差し込んで10R化したうえでわざわざ8R編成を1本増備しています。直接10R新製で良い所にもかかわらず敢えてそのような回りくどいことをした理由は不明です。(もとより東急の計画性の無さは悪名高いのですが…)

 一方で、目黒線の3000系及び5080系の去就は不明のままです。3000系に関しては車齢の若い編成に別編成の中間車を組み込んで8両化し、余った4連は廃車となることが予想されます。地方私鉄からすれば20m4ドアステンレス車、車齢30年未満と魅力的な要素も多い車両なので地方譲渡も十分あり得ます。5080系は普通に2両追加で済むはずですが、また車両増備で迷走することも十分あり得ると思います。

東京メトロ

 7000系代替用の17000系が増備されつつあります。さすがに1974年製の7000系初期車10Rグループは代替するつもりのようで、ひとまず10R編成だけが増備されています。

 ATO化が完了している丸の内線においても2000系の増備も並行して進んでおり、02系未改修編成が廃車となっています。02系は未改修編成でも「パッとビジョン」搭載・VVVF制御となっておりB修の必要性も無いと思うのですが何故か置き換え継続となりました。

 また、日比谷線は20m4ドア統一化が完了し、03系は全車運用離脱となりました。03系は一部が北陸鉄道等の地方私鉄へ譲渡された模様です。

東武

 半蔵門線東武30000系が走行していたとの情報もありました。二本とも森林公園へ転属したものと勘違いしておりましたが、まだ一編成が南栗橋に残存しているようです。

 30000系と交換で森林公園から南栗橋へ転入した51008fについてですが、早々にATO装置搭載の上グラスコックピットまで施されていたようです。従って、この編成は50050系ATO搭載工事中の予備車として転属してきたものと考えられます。最終的には半蔵門線直通車は50000系2編成と50050系18編成という陣容となることが予想されます。30000系南栗橋残留編成も二本目の50000系がATO改造を済ませたら森林公園転属となるでしょう。(その場合は田園都市線⇔久喜・南栗橋以北への臨時運転が不可能になりますが。)

 他の鉄道事業者においても、航空業界と違い納入キャンセルという考え方が浸透していないこともあり、既に発注済みの分は納入キャンセル等無く納車されるとは思います。現にJR東日本E235系近郊型第2編成やJR北海道H100系の甲種輸送等が確認されたとのことで、新コロナ流行前から製造に着手もしくは発注完了していた分かと思われます。

しかし、来年度以降の動向は完全に不明ですので動向を注視したいところです。

 

参考:

E257系2500番台NC-31編成が配給輸送される|鉄道ニュース|2020年10月2日掲載|鉄道ファン・railf.jp

東急5050系4111編成の話題 | 鉄道ホビダス