東武日光・宇都宮線~さらば特急「しもつけ」~

 ご無沙汰しております。akaden101です。

昨年8月に友人の家に遊びに行く際、東武宇都宮線日光線を利用した感想と、2020年6月での消滅が決定した特急しもつけについて書いていきます。

 

1.特急しもつけ

特急「しもつけ」は浅草駅⇔東武宇都宮駅間で、朝の上り便と夜の下り便それぞれ一本ずつ運行されています。途中停車駅はとうきょうスカイツリー、北千住、せんげん台、春日部、杉戸高野台、栃木、新栃木、壬生、おもちゃのまち、江曽島です。

ちなみに、日光、鬼怒川方面の特急よりやや安価な料金となっています。

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東武350形「しもつけ」(東武宇都宮駅にて)

現在は上の写真の350系4両が使用されています。この350系も下の写真の通り老朽化が進行しています。しかもこの車両、元々急行用車両であったこともあり、特急にも関わらず座席のリクライニングができないのです(転換は可)。看板列車「スペーシア」等よりは安価な列車とはいえ、完全にこの車両も時代遅れでしょう。

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方向幕下部分が腐食している。

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特急だがリクライニング不可。

 それでも、北千住~せんげん台~春日部は平日の帰宅時間帯に重なるので、通勤ライナーとしての需要はあるものと乗るまでは考えていました。

 しかし、実際に利用してみたところ、繁忙期でなかったこともありガラガラでした。先ほど述べた、平日の帰宅時間帯に重なる北千住~せんげん台~春日部~杉戸高野台でさえ空いていました。夕方の通勤特急としてせんげん台、杉戸高野台にわざわざ停車しているにも関わらずこの有り様では350系も老骨に鞭打って走る甲斐が無いというものです。ただ、常時空いているのでそれはそれで快適です(笑)

    上野(浅草)→宇都宮の主要な競合相手であるJR宇都宮線通勤快速よりも遅くて高い(大きな差ではありませんが)のでは廃止も無理はありません。乗車していて、数年内に廃止されるかも知れないと考えてはいましたが、まさかこんなに早く消滅するとは思いませんでした(苦笑)

    改正後は、新栃木行きの特急けごんという謎列車が誕生し、東武宇都宮行き各停に接続するとのことです。(日光に行かないので「けごん」と名乗る意味がありませんが…)

    宇都宮から乗り換え無しで浅草、北千住方面に行ける貴重な列車ですから、東武特急の新たな看板たる500形「リバティ」を使用していつか運行を復活してほしいものです。おそらく3両編成で十分でしょう(笑)。「リバティりょうもう」と春日部にて併結する形でせんげん台、杉戸高野台を通過し、さらに栃木駅の隣である新栃木駅も通過とすれば欠点である速度の遅さもいくらか緩和されますが、いかんせん東武宇都宮線内の最高速度90km/h縛りと通過駅のポイント速度制限がネックとなりそうです。

2.東武宇都宮線各停について

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東武宇都宮線用20400形電車

 現在、東武宇都宮線では、朝晩の一部列車を除き栃木(新栃木)↔東武宇都宮ワンマン運転を20400形で運行しています。一方、東武日光線はこれに接続する形で南栗橋↔新栃木(東武日光)の各停や区間急行(ラッシュ時のみ)を10050系や6050系で運行しています。これにより栃木~新栃木の本数は増えますが、日中は日光線列車に宇都宮線列車が続行する形となり、列車間隔が不均一となるため、さほど利便性向上にはつながっていないようです。

 そこで、宇都宮線列車を日光線列車に接続せず、ほぼすべて南栗橋直通にすれば宇都宮から都心まで乗り換え一回となります。しかも南栗橋までワンマン運転にすれば人件費削減もできます。(乗務員の負担を考慮して新栃木で交代させても東武宇都宮南栗橋の所要乗務員数は3人→2人になります。) 

それだけでなく、10000形・10050形4Rがいくらか余剰となるのでそれを東上線小川町~寄居及び越生線でのワンマン運転に転用可能です。

 日比谷線直通の70000形統一が完了したことで(後述)さらに20400形が増備されると考えられるので、8000形森林公園所属車と、6050形(特に6000形からの改造車)の玉突き置き換えも可能です。これらの車両は回生ブレーキが使用できない為電力を多く消費しますから、電気代削減の為にも置き換えた方がよいでしょう。

 このような理由もあり、乗車する毎に「南栗橋東武宇都宮直通にして欲しい」と考えていたものでした。

 …等と書いていたところ、本当に南栗橋東武宇都宮通化が決定しました。本記事執筆最中の決定には驚きました。東武側もこの不合理な体系はさすがに看過できなかったのでしょうか。

 

3.日比谷線直通について

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日比谷線直通に使用される東武70000形(2018年撮影)

 今年4月中旬から、日比谷線秋葉原駅にホームドア本体が設置されたという情報が複数みられました。まだ稼働はしていない模様ですが、これは3扉車全ての置き換えが完了しなければできないことですので、日比谷線全列車が4扉車に統一されたことを意味しています。車両が実質1車種しか居ない※ことから、トランスポンダ地上子を用いてのホームドア連動となると考えられますが、実地調査ができない状況ですので真偽は不明です。

 また、上写真の70000形は新造時からATOの準備工事が施されている模様で、そう遠くない将来に日比谷線ワンマン運転化されるものと思われます。

 

※…メトロ13000形と東武70000形は機器や車体等基本的な部分は同一設計。

 

2020年6月ダイヤ改正で、日比谷線直通4扉車統一に伴う大きな動きが出ることが確実となりましたが、新型コロナウイルスの影響でイベント等の無い寂しいダイヤ改正になりそうです。

 

 

 

参考:

南栗橋~東武宇都宮で直通運転 伊勢崎線・日光線でワンマン運転拡大 東武ダイヤ改正 | 乗りものニュース

宇都宮線の特急を廃止、鬼怒川線『大樹』は最大4往復に…東武鉄道6月6日のダイヤ改正 | レスポンス(Response.jp)